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〜夏休み番外編・スイス鉄道の旅〜
残暑厳しき折から、皆様にはいかがお過ごしでしょうか?私は今、スイスに来ています。スイス国境の検問の厳しさにはちょっと参りましたが、それも何とかうまくかわし、現在車はマッターホルンの麓の町、ツェルマット(Zermatt)を目指して走っています。アルプスの雄大な山々、高山植物のお花畑に思いを馳せ、気分はもう「牧場の少女ハイジ」!もちろん旅の中では、アルプスの大自然を満喫させてくれる登山鉄道の数々、そして夢の氷河急行(Glacier Express)についてもたっぷりご紹介していきますよ。すばらしい車窓ともどもお楽しみくださいませ。ではいざ、ツェルマットへ!
Reported by Y.Miyake/CRAFT at Potsdam Germany
写真1 写真2
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1)カンデルシュテーク(Kandersteg)〜ゲッペンシュタイン(Goeppenstein)・・・カートレイン
車は大きな踏切にはばまれて止まった(写真1)。ここはカンデルシュテーク。首都ベルンと目的地ツェルマットとのほぼ中央に位置する町です。さて、ここで我々が何をするかと言うと...さっそくですが「鉄道」に乗ります。しかも車ごと。ツェルマットへはこれからさらに南下を続けるわけですが、山道を通ると大きな迂回を余儀なくされます。また、ヘアピンカーブが続く山道の長時間運転は、ドライバーにとってもかなりの負担。そこでここカンデルシュテークから運行されているカートレインが「レッチェル山トンネル」を抜けて15km先のゲッペンシュタインまで、車ごと運搬してくれるのです。
踏切が上がって、列をなして待っていた車が列車の中に流れ込みます(写真2)。列車は台車に屋根をとり付けただけの簡単な構造ですが、わりに高さはあるのか二階建て観光バスも入っていきます(写真3)。エンジンを切ってしばらくすると、列車が動き始めました。車は止まっているのに、移動しているというのはなんともヘンな気分です。テレビドラマでよくある、背景だけ合成した車の中のシーンみたいな……。そんなことを考えるもつかの間、列車はトンネルに突入し、周りは轟音と闇に包まれてしまいました。15分後、トンネルを抜けると到着。そこはもうマッターホルンの待つヴァリス州です。しかし、マッターホルンを臨むツェルマットはスイスアルプスのもっとも懐深く、イタリアとの国境にあります。再びエンジンを掛け車両から脱出すると、さらに南をめざして走ります。
写真3 地図
写真3 地図
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