クラフト メルクリンとミニチュア模型制作の専門店

3)テッシュ〜ツェルマット・・・ツェルマット鉄道(BVZ)
翌朝。朝ごはんを食べながら、テレビの山岳情報を見る。陽気なヨーデルの歌声とアコーディオンの音が、寝起きの耳にかなりハイテンションだ。この情報によれば、今日のツェルマット地方の天気は非常にいいらしい。「今日のマッターホルンはいただきだな」とリンゴをもしゃもしゃしながら、ニヤリ、心の中でVサインする。ヘィヘ〜ィ!!それにしても、ここに来てから、雲の動きにはまったくいちいち一喜一憂させられる。遠路はるばるやって来ても天候が悪ければ、山の風景は全く見れなくなってしまう。こればかりは他力本願、自分の力ではどうしようもない。外は晴れているにもかかわらず、かなり寒い。8月だというのに「ハァー」と吐いた息が見える。今日はいよいよ、マッターホルンとのご対面。山が一番美しく見えるという、Gornergrat(ゴルナーグラート)展望台へ登ります。
写真22
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写真23 写真24
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我々が停泊しているのは、テッシュというツェルマットの手前5kmの地点にある村です。というのも、ツェルマットはガソリン車の入輌を一切禁止している超エコロジー村で、ツェルマットに向かう人は皆、テッシュで車を降りなければならないからです。乗り換え客用に、ツェルマット鉄道ではツェルマット-テッシュ間を20分間隔で往復するシャトル列車を運行しています(写真22)。この電車は、機関車の付け替えの必要がない一両編成で、モーターのないクハやサハは台車間を低床として低いホームからでもノンステップの構造になっています。窓も大きく、座席も通路もかなりゆったり(写真23)。車内にしつらえられたテレビではマッターホルンや登山鉄道、スキー・ハイキングなどのアクティビティを撮ったビデオを流しています。座席横のテーブルにまで、マッターホルンのプリントが(写真24)。まだ見ぬ山の雄姿に心がはやります。わずか10分ほどで、終点ツェルマットに到着しました。
4)ツェルマット〜ゴルナーグラート(Gornergrat)――ゴルナーグラート・モンテローザ鉄道 (Gornergrat-Monte Rosa-Bahnen: GGB)
ツェルマット駅の対面にあるGGB駅は8時の早朝にもかかわらず、すでにツアー客でごった返していました。展望台へ向かう鉄道の途中にはいくつか停車駅がありますが、何はともあれ、終着駅ゴルナーグラートまで登ることにします。
改札を受け車内に入ると、すでにかなりの人が乗り込んでいました。上りでは進行方向右手にマッターホルンが見えるとの事前情報があるためか、座席は右側からどんどん埋まっていきます。列車が出発すると、さっそくマッターホルンが見えはじめました。最初はカラマツ林に邪魔されることも多いのですが、二つ目の停車駅Riffelalb(リッフェルアルプ)を越えたあたりから、視界がひらけ、右手にマッターホルンの峰がすっくと立っているのが見えます(写真25)。ふと目を戻すと、列車の中はすでに総立ち状態になっている(写真26)。
写真25-1 写真25-2
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写真26
写真26/アジアからの観光客も多い...
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