2012年6月17日

クラフトコレクション始動!

 

日がかわっても一日中、シトシト雨の箱根です。

あちこちで紫陽花がとても綺麗ですが、雨はやはりうっとおしい。。。

雨が降らない夜は、待ってましたと言わんばかりに庭が賑やかになります。

バキッ、ドサドサ、静寂の中に動物たちの足音が響きます。昨夜は、いたずらで音がする方向にスポットライトを照射してみました。鳴き声でイノシシがいるのはわかっていたのですが、ライトに浮かびあがったのは、まるまるしたタヌキでした。

しばらくにらめっこが続いたので写真を撮ると、目だけが光って写りました。どこにいるかわかりますか? 

さて本題です。

かねてから計画を進めていた「完成品レイアウトの習作」が完成しました。タヌキに対抗してケモノが大の苦手な相棒が紹介します(笑)


基本的なコンセプトは・・・

(1)小さなサイズで1種を1点~最大5点までを限定で制作する。

(2)レイアウトには「動きや光り」など独自の工夫を盛り込むこと。

(3)機関車は、しっかり低速がきいて安定して走ること。

(4)お客様が価値ある作品として永続的に残せること。

制作は、私と岡野がそれぞれ個別制作し、今後「クラフトコレクション」として定期的にラインナップしていきます。もちろん、メンテナンスやサポートは制作者が責任をもって対応いたします。


今回の習作は、BUSCHトロッコ専用のHOナロー(1/87)海外型レイアウト。

レール幅6.5mm、最小半径で回る8の字ループ。この半径と急勾配で安定した低速走行ができるのはこのトロッコだけです。車両には独自に手を加え、さらにパフォーマンス向上させています。

動力車と貨車に搭載された強力なマグネットが、レール下の鉄板に吸着して集電効率をあげるというBUSCH独自の画期的システムは、多少乱暴な扱いをしても車両がころがったり脱線する心配はまったくありません。


今回、台座には箱根ならではの「寄木」を飾りました。

寄木をカンナでスライスしたものは「ズク」と呼ばれ、昔から様々な工芸品に使われ、今回の習作は、町内の丸山物産の丸山社長のご協力で実現しました。

丸山物産は、箱根に訪れたら是非、お立ち寄りいただきたいおすすめスポットです。奇想天外なからくり工芸品を社長の実演で見ることができます。

「ズク貼りだけどさ、君なら説明しなくても出来るだろ、な」って何の説明もいただけなかったのですが(汗)、チャレンジあるのみでした。。。

厚さ0.1mmほどの「ズク」は、木そのものの収縮でウネリがあるため、予想以上に扱いが難しく作業中にポロポロと部分的にとれてなくなります。とにかく貴重なものです、専用の治具を作って細心の注意をはらって完成させました。

熟練技術が必要な寄木そのものの制作はともかく、地元の職人さんたちが、はるか昔からこうして箱根の工芸品を守り続けてきたんだなぁと思うと、とても感慨深く、同じ町の新住人としては、鼻が高くなった気がしました。

さて、シーナリーのほうは、細部まで作りこみを施してありますが、力を注いだのはギミックです。

車両編成をスタートさせるとトンネルポータル目前で編成が停止~安全扉が開いてから編成が自動スタート~最後の貨車がポータルを通過したら安全扉が自動で閉まるというものです。これに連動してパトランプ点灯します。(車両編成台数は動力合わせて5両まで任意に設定可能)

照明はスイッチONで、地上に加え地下部分がライトアップする仕様になっています。


この習作の動画は、こちらからご覧いただけます。

また「クラフトコレクション」は専用ページをもって順次、新作を紹介していく予定です。

鉄道マニアだけでなく、ミニチュアがお好きなすべての方々に向けて・・・